再生不良性貧血

血球は、肺から身体中の組織へ酸素を運搬し、組織から肺へと炭酸ガスを運んでいる「赤血球」、出血したときに血管の破れた場所に血栓を作って出血を止める「血小板」、および外から侵入してくる病原微生物などの外敵から身体を守っている5種類の「白血球」に大きく分類されます。これらの血球は、おもに骨髄と呼ばれる骨の中心部にある組織で作られており、正常成人の骨髄中には血球の元の細胞(幼若血液細胞)がたくさん存在しています。成熟して血管の中を流れている血球及び骨髄中の幼若血液細胞は姿かたちや働きはさまざまですが、実はそのすべてが共通した細胞から生まれてくるという事実が証明されたのは1960年代半ばのことでした。その共通の細胞は「全能性造血幹細胞」と呼ばれていますが、この細胞は自己複製能力を持っているためにけっして体内からなくなってしまうことがなく、私たちは一生の間およそ数千万個の全能性造血幹細胞を常に身体の中に持ち続けます。全能性造血幹細胞から成熟した血球になるまでの過程は各血球系統ごとにサイトカインあるいは造血刺激因子と総称される数多くのホルモン様物質によって複雑にコントロールされているのです。


★再生不良性貧血とはどんな病気か


この病気は、一言で表現すれば骨髄中の全能性造血幹細胞が極端に減ってしまった状態なのです。全能性造血幹細胞が高度に減少すれば、その結果、骨髄中の幼若血液細胞が減少し、最終的には血管の中を流れるすべての種類の成熟血球も減ってしまいます。このような状態を汎血球減少症といいます。成熟血球はそれぞれ最初に述べたような働きをしているわけですから、汎血球減少症では各系統の血球減少程度に応じて、それぞれの血球本来の働きが十分できないためのいろいろな症状や合併症が出現することになります。具体的にいえば、赤血球の減少による動悸・息切れや顔色不良などの貧血症状、血小板の減少による出血しやすさや止血困難、および白血球、ことに好中球と呼ばれる白血球の減少による肺炎や敗血症などの重症感染症が起こるようになります。


★血色素量、赤血球数、白血球数(特に好中球数)、血小板数のすべてが低下し、骨髄穿刺液では、造血細胞数が著しく減少しています。



再生不良性貧血と漢方へ

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