パニック障害の症状

病的な激しい不安に陥って、イライラ感、恐怖感、緊張感だけでなく、動悸、冷や汗、手足の震えなどの症状があらわれ、日常生活に支障をきたす病気の総称が不安障害です。不安障害は神経症と呼ばれていました。不安障害に含まれる病気にはパニック障害の他に、恐怖症、強迫性障害、全般性不安障害、ストレス障害があり、それぞれを合併することが多いことも知られています。不安障害の各疾患が、年代により現れやすさは、幼少児には人見知り傾向が強く、それが分離不安障害や特定の恐怖症となり、学童期から思春期にかけては社交不安障害、青年期から成人にかけては広場恐怖、そして不安障害の終着点のようにパニック障害があらわれます。


発症率は男性が1.8%、女性が5.4%で女性が男性の約3倍多いです。


パニック障害に特徴的なのがパニック発作です。パニック発作は突然起こり、激しい呼吸困難や心臓の動悸、めまい吐き気などのいろいろな症状を伴うため、このまま死んでしまうのではないかという恐怖を感じて救急車を呼ぶ方も少なくありません。通常、パニック発作は20分ぐらいで治まりますが、パニック障害の急性期には比較的短期間のうちに連続して発作が起こります。


パニック発作の恐怖を体験すると、また発作が起こるのではないかという強い不安感をもつようになり、不安が不安を生じるといった悪循環に陥ります。これが予期不安で、パニック障害の根本的な症状です。


予期不安が高じると、パニック発作が起こっても逃げ場のないところや助けを求められない場所を避けるようになります。それが広場恐怖症です。外出には家族や親しい人の同伴が必要になり、患者さんによっては恐怖の対象が拡がって、家から1歩も出られなくなる人もいます。


パニック発作を起こした方すべてがパニック障害になるのではありません。何らかの不安障害をもっている方にパニック発作が繰り返し起こると、不安感や恐怖感が増強され、パニック発作が治まってもいつか起こるのではないかと恐れ、不安が高じると1人で外出できなくなり、さらにうつ病を併発するなどして日常生活に支障をきたすようになります。パニック障害はきちんと治療しないと慢性的に経過する疾患です。


パニック障害の治療には選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)三環系抗うつ薬、スルピリドなどのその他の抗うつ薬、ベンゾジアゼピン系抗不安薬、β遮断薬が使用されますが、主に使用されているのがSSRIとBZD系抗不安薬の2種類です。


パニック障害は究極の不安障害であり、パニック障害の患者さんは、小さい時から周囲の目を気にしすぎ、周囲に遠慮を続けて、ついに自己を喪失します。こうした状況が続き、追い込まれたところでパニック発作が発症します。


一方、治療によってパニック発作、予期不安、広場恐怖が治まっていくと、抑うつ状態が生じるとともに性格が変化して自己中心的になります。それは、人間性回復のプロセスです。そしてやがて、自己中心傾向と他者配慮のバランスがとれるようになって、心が落ち着いていきます。




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