認知症

物忘れが激しくなると、(ぼけたのではないか)と心配する人がいます。しかし、物忘れなどの記憶力の低下は、年をとればだれにでも起こる、生理的な現象です。

病気としての痴呆は単なる記憶力の低下だけでなく、思考力・判断力の低下や人格変化が見られ、それらにより、日常生活や仕事などの社会生活に、支障をきたす状態をいいます。


痴呆の原因となる病気はいくつかあります。


●脳が委縮する病気・・・代表的な病気には「アルツハイマー病」や「ピック病」(前頭葉や側頭葉の委縮が原因、人格変化が特徴的)があります。アルツハイマー型痴呆の症状で代表的なもの忘れは、脳のなかでも、記憶に関係する「海馬」が異常に痩せてくることなどによって起こります。海馬には、必要な情報を捕まえる働きがあります。海馬で捕まえた情報は」選別され、必要なものは記憶として残し、不要なものは捨てられます。健康な人の場合、この働きがすばやく行われます。しかし高齢になると、老化によって海馬が自然にやせてきて、一連の動きが鈍くなり、記憶慮力が低下します。ただし、海馬で情報を捕まえることはできるため、一回では覚えられなくとも、何度か繰り返すうちに、覚えることができます。しかし、アルツハイマー型痴呆の場合は、海馬が異常に痩せてしまい、情報を捕まえられなくなります。そのため、何度同じことを聞いても、毎回「初めて聞いた」ということになるのです。


●脳血管障害・・・小さな脳梗塞が、脳の前頭葉を中心に数多く生じると、徐々に痴呆症状があらわれてきます。また、脳梗塞が、記憶に関係する「海馬」や「視床」などに部位に起きると、一回の発作だけでも痴呆に陥ります。痴呆を引き起こす脳血管障害には、そのほか、大脳の白質部分に梗塞と似たような病変ができる「白質病変」、動脈硬化や心臓の一時停止などで起こる「脳の血流低下」などがあります。また、脳出血が海馬や視床に起きた場合にも、痴呆が発症することがあり、脳血管性痴呆と呼ばれています。


●外傷・・・交通事故などで頭部に傷がついたり、また、頭部に持続的に衝撃が加わると、痴呆が起きます。


●内分泌疾患・・・代表的な病気には甲状腺機能低下症があります。


●中毒性疾患・・・アルコール依存症などの中毒性の疾患によっても、痴呆が起こることがあります。


●エイズ、梅毒・・・エイズや梅毒などの感染症が脳を傷害すると痴呆になります。



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