ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群は、高度のたんぱく尿と低たんぱく血症を主要とする一連の疾患群です、浮腫は、下肢に溜まるものから胸水や腹水の呈する高度のものまでさまざまです。

ネフローゼ症候群の原因となる疾患は、原発性糸球体腎炎による1次性と、膠原病や糖尿病などの全身性疾患に伴う2次性とに大別されます。1次性は、微小変化型ネフローゼ症候群、巣状糸球体硬化症、膜性腎症、および膜性増殖性糸球体腎炎が代表的疾患といえますが、他の原発性糸球体腎炎もネフローゼ症状を呈します。


小児例では、微小変化型ネフローゼ症候群が最も多く約70%を占めます。巣状糸球体硬化症とメサンギウム増殖性糸球体腎炎は、それぞれ12%で、微小変化型ネフローゼ症候群に次いで高頻度です。一方、成人例では、微小変化型ネフローゼ症候群と膜性腎症の出現頻度は、それぞれ37%と34%です。


ネフローゼ患者さんの症状は、①低たんぱく血症、②凝固能の亢進③感染しやすい状態④高脂血症が知られています。①低たんぱく血症は、血漿浸透圧の低下、循環血漿量を減少させるので、浮腫や急性腎不全の原因になります。また、急性腎不全は、腎静脈血栓症、薬物などでも発症するのですが、いずれの原因でも高齢者に合併しやすいので注意が必要です。②過凝固状態は、脳梗塞、腎静脈血栓などの血栓症の原因になります。③易感染症は、低栄養状態と副腎皮質ステロイド治療によって助長され、腹膜炎や敗血症の原因になります。④高脂血症は、動脈硬化を促進させます。また、糸球体硬化も助長します。


食事療法・・・たんぱくの摂取:従来では、肝臓でのアルブミン合成の促進を期待して1~1.2g/kg/日の高たんぱく食が奨励されていました。しかし高たんぱく食は腎機能を悪化させる可能性を指摘されるようになり、現在では0.6~0.8g/kg/日の低たんぱく食が奨励されている。塩分の制限:乏尿期には、食塩摂取を3g/日以下に制限する必要がありますが、それ以外の時期では5g/日以下で十分と思われます。カロリーの摂取:低たんぱく血症患者にたんぱくの摂取を制限すると、たんぱく異化が促進されて栄養失調になります。それを防止するには、35kカロリー/kg/日あるいはそれ以上のカロリーをとることが必要になります。脂質の制限:ネフローゼ症候群患者さんは、高脂血症を高頻度に合併するため、動脈硬化や心疾患合併の危険率が高いと言えます。また、高脂血症は、腎障害の悪化因子とも考えられています。したがって、コレステロール摂取量を300mg/日以下に制限するのが無難です。



ネフローゼ症候群と漢方へ

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