むくみ

「むくみ」は日常的に誰もが経験することのある症状の一つです。むくみが起きているかどうかは、その部位を指で押してみるとよくわかります。むくみがなければ、指を離せばすぐに元の状態に戻ります。むくみがある場合には、指で押した部位がへこんだままになり、なかなか元の状態に戻りません。

私たちの体は、約60兆個もの小さな細胞から構成されていますが、細胞はびっしりと隙間なく並んでいるのではありません。細胞と細胞の間にはわずかな隙間があり、そこに水分が存在しているのです。これを組織間液といいます。むくみは、体の中の水分のうち、特に組織間液が増えることで起こります。


  • 毛細血管内圧の上昇

  • 心臓から送り出された血液は、動脈から毛細血管に入り、静脈を通って心臓に戻ります。静脈の流れが悪くなって静脈内の圧力が高まると、毛細血管内圧も高くなってしまいます。毛細血管の壁にはごく小さな隙間がありますが、内圧が高くなると、そこから漏れ出す水分量が多くなり、組織間液を増やしてしまうのです。このような状態を生じさせる原因としては、「心不全」や「血栓性静脈炎」などがあげられます。


  • 血漿の膠質浸透圧の低下

  • 血漿(血液から赤血球などの血液成分を除いた液体)にはアルブミンというたんぱく質が含まれており、組織間液よりもたんぱく濃度が高くなっています。このたんぱく濃度の差によって、組織間液との間に浸透圧が生じます。これを「膠質浸透圧」と呼んでいます。通常、血漿中の水分量は、膠質浸透圧によって平衡が保たれ、適切な状態になっています。ところが、血漿中のアルブミンが少なくなると、血漿中の水分が毛細血管から染み出し、組織間液を増やしてむくみが生じてしまうのです。血漿中のアルブミンが少なくなる原因としては、ネフローゼ症候群などの「腎臓病」や、肝硬変などの「肝臓病」があげられます。


  • 組織の膠質浸透圧の上昇

  • 普通の状態では、血漿中のアルブミンなどのたんぱく質が毛細血管の外に漏れ出すことはありません。しかし、毛細血管の壁が障害されると、たんぱく質が組織間液の中にもれ出てしまいます。その結果、組織の膠質浸透圧が高くなり、血漿中の水分が組織間にしみ出してくるようになります。毛細血管の障害は、「炎症、やけど、外傷、しんましん」などで起こります。


  • リンパ管の障害

  • 毛細血管から組織間にもれ出した水分は、すべて毛細血管にもどるわけではありません。一部はリンパ管に流入し、体内を循環していきます。そのため、何らかの理由でリンパ管の流れが滞ると、リンパ管に流れ込めない水分が組織間にあふれ、むくみが生じることになります。リンパ管の流れが滞る原因としては、がんのリンパ節転移などがあげられます。



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