網膜色素変性症

夜盲をきたす病気の中でも特に重要なもので、一般に幼年期から思春期ごろに両眼性に発病します。初期はおもに夜盲だけですが、徐々に進行して視野も周辺部から狭くなり、視力も低下してきます。進行はゆっくりですが、四十~五十歳ごろになると、視野狭窄が顕著なため、竹の筒から外を見るような感じになり、ひとりで歩くことが困難になります。


網膜色素変性症は目の中にあってカメラでいえばフィルムに相当する網膜という膜に異常をきたす遺伝性、進行性の病気です。網膜は光を神経の信号に変える働きをします。そしてこの信号は視神経から脳へ伝達され、私たちは光を感じることができるわけです。網膜には色々な細胞が存在していてそれぞれが大切な働きをしていますが網膜色素変性症ではこの中の視細胞という細胞が最初に障害されます。視細胞は目に入ってきた光に最初に反応して光の刺激を神経の刺激すなわち電気信号に変える働きを担当しています。


視細胞には大きく分けて2つの種類の細胞があります。ひとつは網膜の中心部以外に多く分布している捍体細胞で、この細胞は主に暗いところでの物の見え方や視野の広さなどに関係した働きをしています。もうひとつは錐体細胞でこれは網膜の中心部である黄斑と呼ばれるところに分布して、主に中心の視力や色覚などに関係しています。網膜色素変性症ではこの二種類の細胞のうち捍体が主に障害されることが多く、このために暗いところで物が見えにくくなったり(とりめ、夜盲)、視野が狭くなったりするような症状を最初に起こしてきます。そして病気の進行とともに視力が低下してきます。ここで視力というのは、網膜の能力を表す矯正視力(眼科でレンズを使用して測定する視力)のことでで、裸眼視力の低下は病気の進行や網膜の能力と関係ありません。またひとくちに網膜色素変性症といっても原因となる遺伝子異常は多くの種類がありますし、それぞれの遺伝子異常に対応した網膜色素変性症の型のあるため症状も多彩です。



網膜色素変性症と漢方へ

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