起立性調節障害

思春期に多い病気です。寝起きが悪くて、朝食が満足に食べられず、午前中はなんとなく調子が出なくて、午後になるにつれて活気が出てくる、という子どもがいます。従来は朝寝坊とか、単なる「怠け」として片づけられていましたが、その原因が体の成長と関係があることがわかってきました。


思春期といわれる時期は、急速に体が伸びる時期です。しかし、このからだの成長の速さに自律神経系や循環器系の成長がついていけないと、先にあげたような症状が出てくるのです。ひどくなってくると、頻繁に立ちくらみがしたり、朝礼中に脳貧血を起こして倒れる、だるくて勉強に集中できない、腹痛や頭痛がする、乗物に酔う、といったことも起こります。こうした体の不調が不登校につながることもあり、本人にとっては二重につらいことになります。たいていは大人になると自然に治りますが、なかには、大人になってからもその症状を持ち越すことがあります。


★起立性調節障害は、発症のもとに低血圧があるので、西洋医学的には血圧を上げる昇圧剤が投与される場合があります。ただ、昇圧剤は、効き方が非常に強い反面、胃腸障害や動悸などの副作用がでることがあります。特に、年長児では胃腸障害がおこりやすいので、昇圧剤は慎重に使うことが必要です。


①さまざまな症状はなぜ起こるのか


自律神経が十分に働かないと、朝起きた時や立ち上がったときに頭に行く血液が少なくなります。このため頭の働きが鈍くなり、起立性調節障害の主症状である「立ちくらみ」が起こります。よく脳貧血とか、貧血とか言われますが、本当に血液が薄いのではありません。だるさが現れる仕組みは、まだはっきりしていません。慢性的な循環不全によって脳に行く血液が十分でないために、体にとっては貧血の場合と同じようにだるく感じるのでしょうか。また、脳内アミンの量が少なくなるためにだるさが現れるのでしょうか。不規則な生活や思春期に多い精神的なストレスが関与していることも考えられます。


②午前中に症状が強いのはなぜか


起立性調節障害では、自律神経系がうまく働きだすのが昼頃であるために、午前中は調子が悪いのです。つまり、睡眠中には、自律神経の働きが弱まり、血管が広がっていますが、横になって寝ているために血液は十分に脳へ送られます。正常では、朝になると自然に自律神経の働きが強くなりますが、起立性調節障害では、自律神経の働きが朝になっても強くならないために、いろんな症状が出現してくるのです。



起立性調節障害と漢方へ

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