関節痛

肩関節とは、肩甲骨と上腕骨が接続する部分の関節を指します。人間の体にはたくさんの関節がありますが、そのなかで最も大きな動きをするのが、この肩関節です。肩甲骨と上腕骨はかみ合わせが浅いため、さまざまな方向に動かすごとができます。しかし、関節部分のかみあわせが浅いままでは関節が外れてしまうので、大きな関節包が関節の周囲を包み込むようにあり、さらにたくさんの腱や筋肉が、肩関節を取り巻いています。腱や筋肉が関節を支える働きをすることで、大きな動きが可能になるのです。

特に4つの筋肉の腱が板状に合わさっている腱板は、肩関節を上からすっぽりくるみこんでおり、上腕骨を肩甲骨につなぎ止め、また、腕を上げるのに重要な役割を果たしています。関節が動くたびに、腱板には負担がかかります。特に腱板の内側は関節の動きの影響を強く受け、障害を起こしやすいところです。


★外傷性のもの・・・「骨折」や「脱臼」による痛みです。転んで肩を打ったりすることで、よく起こります。


★肩独特の病気・・・「五十肩」「腱板断裂」「石灰沈着性腱炎」などが代表的です。


★炎症・・・「リウマチ」や細菌による「化膿性関節炎」などの炎症が原因になります。


★神経性の痛み・・・肩の運動をつかさどっている神経は頚椎から出ているため、「頸部のヘルニア」や「頚椎の変形」などで神経が圧迫されると、肩に痛みが生じることがあります。


★スポーツ障害・・・野球などで、肩関節を使い過ぎることで痛みが起こります。


肘関節


肘の関節は、足首や膝、股関節のようには体重がかかりませんし、肩関節に比べて可動域が小さく、日常的な動作で大きな負担がかかることも、あまりありません。そのため、比較的障害を起こしにくい関節だといえます。しかし、テニスや野球などのスポーツをしている人や、仕事などで手首や肘を使う機会の多い人は、肘に障害を起こしやすくなります。


肘に起こる痛みは、痛み方によって、次のように分類することができます。


★運動時痛・・・肘関節を動かすときに起こる痛みです。テニスや野球などによるスポーツ障害が考えられます。


★安静時痛・・・じっとしていても起こる痛みです。化膿性関節炎やリウマチなど、炎症性の病気が考えられます。


★腫れを伴う痛み・・・関節が炎症により腫れて痛みが生じるものです。骨折や、重労働などで関節を酷使したことによる関節の変形などが考えられます。また、肘関節を使いすぎたために、一過性に腫れることもあります。


股関節


股関節の痛みを引き起こす病気には、「突発性大腿骨壊死」や「腫瘍」「炎症」などいろいろあります。なかでも代表的な病気が「変形性股関節症」です。股関節は、骨盤を形成する「寛骨」と「大腿骨」をつないでいる部分です。大腿骨の先端には、「大腿骨頭」という球状になった部分があります。一方、寛骨には、「寛骨臼」というくぼみがあります。股関節は、この寛骨臼に大腿骨頭がはまりこんでできており、人の体のなかで最も大きな関節です。


寛骨臼と大腿骨頭の表面は、それぞれ厚さ約3~4mm程度の軟骨で覆われており、硬い骨同士が直接、接触しないようになっています。軟骨はツルツルしていて、たいへんすべりがよく、関節の滑らかな動きを保つのに役立っています。ところが、老化などさまざまな原因で、この軟骨が徐々にすり減ってくると、骨と骨とが直接、接触するようになります。そして、硬い骨同士がお互いにこすれあうため、骨の変形が起こってきます。これが、「変形性股関節症」です。


股関節に先天的な異常があっても、若いうちは、ほとんど症状は現れません。痛みなどの症状が現れてくるのは、大体30~40歳代になってからです。変形性股関節症では、急に強い痛みが出ることはあまりありません。最初のうちは、「長時間歩いた後に、股関節がたまに痛む、疲労感がある」という程度です。しかし、10~15年かけて病気がだんだん進行するにつれて、痛みも強くなるのが一般的です。


ひざ関節


膝の痛みを引き起こす病気には、「慢性関節リウマチ」や「腫瘍」「炎症」など、さまざまなものがあります。膝の関節は、「大腿骨」と「頸骨」が連結しているところです。この連結部分には「膝蓋骨」という、いわゆる「膝のお皿」と呼ばれる骨があります。これらの骨が接触している面は、すべりのよい軟骨で覆われていて、関節がスムーズに動くようになっています。


変形性膝関節症は、この軟骨が加齢とともにすり減っていく病気です。日本人の場合、O脚気味の人が多いため、体重のかかる膝の内側の軟骨がすり減って、膝が外側に曲がって変形していくケースが多く見られます。


さまざまな要因によって、関節の軟骨が徐々にすり減ると、関節の周囲を包んでいる「関節包」に炎症が発生します。その炎症が刺激となって、関節に痛みが起こったり、膝に水(関節液)が溜まってきます。また、骨と骨が直接こすれ合うことで、骨にさまざまな変形も生じます。さらに、痛みがあると筋肉が突っ張って患部の血液の流れが悪くなったり、体を動かすのがおっくうになったり、活動量も低下してきます。すると、関節が硬くなったり、膝の関節を支える筋肉がやせ細ってきて関節の安定が悪くなります。こうして、さらに軟骨がすり減って痛みが生じるという、悪循環に陥るのです。


変形性膝関節症では、安静時に膝が痛むことはほとんどありません。あったとしても、軽い痛みです。安静時に強い痛みがある場合は、「慢性関節リウマチ」や「化膿性関節炎」などの別の病気が疑われます。変形性膝関節症では、痛みが現れるのは、運動をしたときや、歩いたときです。初めのうちはいすや床から立ち上がったときや、歩き始めたときに軽く痛む程度です。しばらく歩いたいるうちに、痛みは自然に治まります。しかし、病気が進んでくると、階段を上り下りする際に、膝が痛むようになります。さらに進行すると、平らなところを歩くだけでも、痛むようになります。また、膝の周りを指で押すと、痛みが起こります。変形性膝関節症の多くが、膝の内側に起こることから、膝の内側の圧痛が多く見られます。


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