腎臓病

慢性腎炎は、尿中にたんぱくが出てしまう「たんぱく尿」や尿中に赤血球が含まれる「血尿」などの症状が、一年以上続く状態を指します。急性腎炎から慢性腎炎へと移行するケースは少なく、ほとんどは発症時期が特定できないまま、腎臓の障害が進んでいきます。原因は不明です。慢性腎炎を放置すると、腎臓の機能が極端に低下する「腎不全」に進行し、最終的には透析療法を受けなくてはならなくなります。

慢性腎炎は、ほとんど自覚症状がありません。腎臓病というと、むくみを連想することが多いのですが、むくみが現われるケースは10%にも満たない程度です。そのため慢性腎炎が発見されるきっかけは、健康診断での尿検査が70%以上を占めます。


健康診断でたんぱく尿や血液が発見された場合は、医療機関で次のような検査を行い正確な診断を受けます。


●尿検査・・・腎臓は血液をろ過して尿をつくる臓器なので、尿の成分を調べることで、腎機能の状態を知ることができます。


★尿たんぱく・尿潜血・・・糸球体が障害されると、本来はろ過されないはずのたんぱくや血液成分が尿中に現われてきます。そこで、尿試験紙を用いて、尿たんぱくや血尿が無いかをどうかを調べます。尿たんぱくや血尿などの異常は、腎障害以外でも現われます。そのため、日にちや時間帯を替えて検査を繰り返し、たんぱくの出方などを詳しく調べます。一方、血尿は、見た目ではわからない場合が多いため、顕微鏡検査で赤血球の数をチェックします。


★尿沈渣・・・尿を遠心分離機にかけ、その沈殿物を顕微鏡で観察します。糸球体に炎症がある場合には、尿中に「円柱」と呼ばれる物質が見られます。たんぱくが大量に漏れている場合には、「脂肪円柱」が見られます。


★蓄尿検査・・・24時間の尿を、専用の容器に溜め、医療機関に持参してもらいます。それにより、1日にどの程度のたんぱくが漏れているかを調べます。


●血液検査・・・糸球体で正常に血液がろ過されていないと、老廃物が血液中に増えます。代表的な老廃物が、「クレアチニン」と「尿素窒素」です。血液中のこれらの濃度が高いと、腎障害が疑われます。


★クレアチニン・クリアランス・・・血液中のクレアチニン濃度、尿中のクレアチニン濃度、さらに蓄尿による一日分の尿量の値を、一定の数式に当てはめ、腎臓が一分間にどのくらいの量の血液をろ過しているか計算します。


●慢性腎炎の組織病型・・・組織の状態から分類した、慢性腎炎の病型にはいくつかあります。


★IgA腎症・・・糸球体の毛細血管を束ねている「メサンギウム細胞」に免疫反応によってできたIgAを含む免疫複合体が溜まり、濾過機能に障害が起きている病型です。日本人の慢性腎炎の約半数に見られるタイプで、特に若い人に多く発症します。軽度のたんぱく尿や血尿などの症状が出る人が多いのですが、患者さんの三分の一くらいが、腎不全へと進行していきます。


★膜性腎症・・・糸球体の基底膜が厚くなり、濾過機能に障害が生じる病型です。中高年に発症することが多く、進行は穏やかです。そのため、腎不全まで進行することはあまりありません。


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