痔

「痔」はたいへん多くの人に見られる病気です。症状のない人を含めると、成人の半分以上は痔を患っているといわれます。しかし、痔を患っていても恥ずかしく病院にいかず、ひそかに悩んでいる人が多いようです。痔は良性の疾患ですが、悪化して程度が進めば、日常生活に大きな支障を来たします。症状のある人は、早めに治療を受けてください。


痔の三大疾患には、「痔核」「裂肛」「痔ろう」があります。


  • 痔核・・・俗に「いぼ痔」とも呼ばれる痔核は、痔の三大疾患の中でも、最も多く見られます。

  • 肛門の粘膜下部分は、便やガスが漏れないよう、クッションの役目を果たしています。日常生活で肛門部に負担がかかったりすると、この粘膜下部分がうっ血して大きくなり、出血するようになり、粘膜下部分を支えている組織がゆるんで肛門の外に脱出するようになることがあります。このように、出血するようになったり、肛門から脱出するようになったものを痔核といいます。

    痔核は、できた場所によって「内痔核」と「外痔核」にわかれます。歯状線(直腸と肛門の境にある、のこぎりの歯のように細かく波打った部分)を境にして直腸側にできたものは内痔核、肛門側にできたものは、外痔核です。一般に痔核といった場合は、内痔核を指します。内痔核が進行すると、排便のときなどに、痔核が肛門の外に脱出するようになります。これを脱肛といいます。脱肛の多くは外痔核を伴います。


  • 裂肛・・・裂肛は、俗に「切れ痔」とも呼ばれます。20~30歳代の女性に比較的多く見られます。

  • 裂肛は、便秘で固くなった便が肛門を通過したときや、下痢が続いたに肛門が切れて生じた外傷です。単なる外傷ならいずれ治りますが、肛門は痛みにたいへん敏感な部分なので、痛みを感じた瞬間に、内括約筋が反射的に痙攣を始めます。この痙攣によって、肛門が刺激され、排便後も続く、ジーンとした痛みが続きます。このような、排便中から排便後も続く痛みのために便を我慢してしてしまい、その結果、便はますます固くなって、裂肛が慢性化してしまうのです。


  • 痔ろう・・・痔ろうは細菌の感染によって、直腸や肛門が化膿する病気です。

  • 直腸と肛門の境目には歯状線というのこぎりの歯のように細かく波打った部分があります。体の抵抗力が弱っている場合に、そこの小さなくぼみに便が入り込むと、便の中の大腸菌などの細菌によって、くぼみにつながっている肛門線という組織に炎症が起こります。そして、その炎症が直腸や肛門周囲に及ぶと、徐々に化膿し、膿が溜まります。この状態を肛門周囲膿瘍と言います。肛門周囲膿瘍の約三割は、自然に破れるか、膿を出すことで治癒します。しかし、残りの七割は、膿の出た後に直腸肛門と交通のある膿の管を形成します。これが痔ろうです。


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