偏頭痛

偏頭痛(片頭痛)は発作的に1~2時間起こるのが普通です。まず、前ぶれとして目がチカチカして、そのうちに、ズキンズキンと頭の片側(時には両側)が痛み始め、しばらくすると吐き気が起こり、吐いてしまうこともあります。


視界に水晶のような輝きを放つ半透明のギザギザ模様が現れ、ゆっくりと回転しながら次第に大きさを増して視野全体を覆い、目がくらんだ直後のように周囲が暗くなって何も見えなくなります。偏頭痛患者さんの10~20%が自覚する前兆は、こうした閃輝暗点と呼ばれる視覚異常が特徴です。通常は5~60分ほど続きます。


閃輝暗点からほどなく激しい頭痛が襲い、悪心・嘔吐や光・音・臭過敏などを伴うこともあります。偏頭痛は片側性、拍動性(ドクンドクン、ズキンズキンと脈打つように痛む)であることが多いですが、両側性頭痛、非拍動性頭痛、肩こりを伴う頭痛であることも少なくないです。 比較的重度な頭痛は、通常4~72時間持続します。また、歩行や階段昇降などの日常動作、特に頭を動かすと痛みが増すことから、発作時には暗い部屋で静かに横になりたいと望む患者さんが多くいます。


加えて、偏頭痛患者さんの約7割は発作から20分以降、髪や顔に触れるとピリピリしたり痛んだりするためにブラシや櫛が使えない、洗髪や洗顔、髭剃りができない、メガネやイヤリングを不快に感じる、痛みを感じる側頭部を下にして寝られないといった症状を伴うことが知られています。このように本来であれば苦痛を感じない刺激に痛みや違和感を覚える症状をアロディニアと呼びます。


小児の頭痛持続時間は1~72時間であり、小児の偏頭痛の持続時間は成人よりも短いといわれています。 女性の場合、月経に関連した偏頭痛に悩まされることが多く、比較的症状が重篤で発作の持続時間が長いことが知られています。このため3~4日寝込まざるをえない場合もあり、その間、家事や子育てができないといったように日常生活に与える影響は大きいです。


偏頭痛患者さんでは、偏頭痛が脳梗塞などの重大な疾患や何らかの精神科疾患と少なからず関連しているのではないかと心配される場合があります。頭痛には一次性頭痛と二次性頭痛があり、偏頭痛のような頭蓋内に明らかな異常がないのに起こる頭痛は一次性頭痛です。二次性頭痛(頭頸部に原因がある頭痛)が疑われる場合は、MRIなどの画像診断で脳の異常がないかを確認することが大切です。


偏頭痛はいろいろな原因によって脳が敏感になり、そのため頭の血管の拡張と血管周囲の炎症が起こり強い痛みの発作が起こります。脳を取り巻く血管が、いったんギューッと収縮し、それが反動で拡張してきたときに起こります。拡張した血管が周囲の神経を刺激して痛むのです。偏頭痛は血管の拡張と炎症によって起こる頭痛といえます。放っておいてもしばらくすれば血管は正常に戻り、痛みも無くなるのが普通です。


偏頭痛治療薬のトリプタンは、血管の5-HT1B受容体に作用し、炎症により拡張した血管を収縮させると共に血管透過性を抑制します。また、三叉神経終末の5-HT1D受容体に作用し、血管作動性ペプタイドの放出を抑制し、三叉神経核に作用して鎮痛効果を発揮します。


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