顔面麻痺

ある日突然、顔の神経が麻痺し、顔が曲がったり、笑うと顔がゆがんだりすることがあります。これは「顔面神経麻痺」という病気で、多くの場合、ウイルスの活動が原因になっています。顔面神経麻痺は、顔の左右どちらか一方が麻痺して、対称性がくずれてしまう病気です。「片側の目が閉じずらい」「口の片方がダラッと緩んで、食事のときに口から食べ物をこぼす」などが、代表的な症状です。また、顔の麻痺した側が、麻痺していない側に引っ張られ、顔全体が曲がってしまうこともあります。


顔面神経麻痺が起こる原因には、いろいろなものがあります。「外傷」や「腫瘍」によって神経が圧迫されたり「中耳炎」などによって起こることもありますが、そのほとんどは、「ウイルス」の活動によって発症すると考えられています。


  • ベル麻痺・・・顔面神経麻痺の大半を占めるものです。以前は、原因のよくわからないものを「ベル麻痺」と呼んでいましたが、最近では、ベル麻痺の多くは、「単純性ヘルペスウイルス」によって起こると考えられています。単純性ヘルペスウイルスは、口内炎や唇にできる水疱などの原因になるウイルスで、ほとんどの人が乳幼児期に感染し、感染した人は体内にこのウイルスを持っています。

  • ハント症候群・・・顔面神経麻痺の10~15%を占めます。「水痘帯状疱疹ウイルス」という、水疱瘡を起こすウイルスが原因になるものです。このウイルスは、水疱瘡が治ったあとも、体に潜み、「帯状疱疹」の原因になることがあります。「ハント症候群」では、麻痺以外に「難聴、めまい、痛み」などを伴うことがあります。

  • 顔面神経は、耳の中を通り、一方は脳へ、もう一方は顔の各部位へつながっています。神経線維の束は、周りを骨の細いトンネルに守られています。原因となるウイルスは、顔面神経が耳の骨の中を通っているあたりに潜んでいます。疲れや精神的なストレスなどで、体の抵抗力が落ちると、ウイルスが活発に活動を始め、周囲に炎症が起こります。神経が炎症を起こして腫れると、骨との間にあった透き間がなくなり、硬い骨によって、神経が圧迫されるようになります。また、神経に栄養を送っているたくさんの血管も、同様に圧迫されるため、神経への栄養が行き届かなくなります。すると、さらに神経の炎症が進行するという悪循環に陥ります。その結果、脳から顔の筋肉への信号が十分伝えられなくなり、顔面に麻痺が起こるのです。



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