刺激伝導系

心臓は握りこぶしくらいの大きさで、「右心房」「左心房」「右心室」「左心室」の4つの部屋に分かれています。1分間に60~100回、1日では平均10万回収縮し、全身に血液を循環させています。この拍動を制御しているのが、心臓が自ら作り出している電気信号です。右心房にある洞結節で発生した電気信号は、まず、左右の心房に伝わり、房室結節を経由して、左右の心室に伝わります。一定のリズムで発生した電気信号が、心臓の各部位に正しく伝われば、心臓は規則正しく収縮を繰り返します。しかし、この仕組みのどこかで異常がおこると、拍動のリズムが乱れたり、脈が速くなったり、遅くなったりします。これが、不整脈です。

不整脈には、大きく分けて、通常の拍動よりも速くなる頻脈性不整脈、逆に遅くなる除脈性不整脈、の2つがあります。

頻脈性不整脈・・・「期外収縮」「頻拍」「粗動」「細動」の4つに分けられます。


  • ●期外収縮・・・洞結節以外の部分で発生した電気信号によって規則的な収縮のほかに、予定外の収縮が起きる不整脈です。最も多く見られる不整脈ですが、大部分は治療を必要としません。不整脈があると、心臓に何か大きな問題があるのではないかと不安になるものですが、その多くは心配ないものです。
  • ●頻拍・・・1分間の拍動が約150~250回になるものです。
  • ●▲上室性頻拍・・・心房と心室をつなぐ電気信号の通り道が生まれつき1本多い場合や、房室結節が複数の中継ルートをもっている場合に起こります。突然拍動が速くなり、はっきり自覚できる不整脈です。動悸、胸部不快感などの症状が現われますが、多くの場合自然に治まります。
  • ▲心室頻拍・・・心室内の異常な電気信号が発生するために起こるもので、動悸のほか、失神を起こすこともあります。心臓に病気のある人に多く見られます。心臓が血液を十分に送り出せない状態に陥りやすく、突然死につながる心室細動に移行することもあります。
  • ●粗動・・・一分間の拍動が約300回になるもので、心房粗動と心室粗動があります。
  • ●細動・・・一分間の拍動が約400~500回になるものです。
  • ▲心房細動・・・電気信号が心房のあらゆる所で発生し、心房が痙攣状態になり、強い動悸や胸の不快感が現われます。心臓や甲状腺の病気がある場合や、大量の飲酒をきっかけにしておこることもあります。自覚症状は強いのですが、直接、突然死につながることはあまりありません。
  • ▲心室細動・・・直接命にかかわる、最も危険な不整脈です。心臓に電気ショックを与えて、発作をすぐに止めないと突然死につながります。
  • 除脈性不整脈・・・「洞不全症候群」「房室ブロック」の2つです。
  • ●洞不全症候群・・・電気信号を作る洞結節の機能が低下して、電気信号が発生する頻度が低くなるために起こるものです。
  • ●房室ブロック・・・洞結節から出た電気信号の通り道に障害があるために、心臓全体にうまく電気信号が伝わらず、拍動が遅くなるものです。

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